実際に食べてみたところ、従来のサンドイッチと比べて口を大きく開けないと食べられないばかりか、具材がこぼれやすいリスクがある。また、人によっては「単に具を食パンで挟んでいるだけでは?」という感想を抱きそうである。どうして、このような商品を開発したのだろうか。
■やや苦戦している世代のテコ入れ
「グルメサンド チキン南蛮」は、シャキシャキとした食感のキャベツと、タルタルソース・南蛮ダレで味付けしたから揚げを食パンでサンドしたものだ。サンドイッチは2つ入っており、見た目のボリューム感が大きいのが特徴だ。
一方、「グルメサンド ナポリタン」はたまごサラダの上にナポリタンをのせ、食パンにサンドしたものだ。こちらはサンドイッチの数が1つだが、“炭水化物だらけ”の商品といえる。
グルメサンドに使用している専用の食パンは、耳まで柔らかくU字に折りたたんでも割れにくいのが特徴となっている。
開発の背景を担当者は「ボリューム感を出して、20~30代の顧客に購入してもらうため」と説明した。ファミマで調理パンを購入している客層を分析したところ、20~30代男性の購入割合が他の年代とくらべて低いことが判明した。
一方、同じ調理パンのカテゴリーで、20~30代男性に強く支持されていたのがハンバーガーだった。バンズをふっくらさせて背を高くしたり、具材を増やしたりしてボリューム感を出した結果、売り上げが前年比2割増となった。また、いくら健康志向が高まっているとはいえ、コンビニにとって「がっつり」「大盛」をアピールした商品は根強く支持されているのが現状だ。
こういった傾向を踏まえ、ターゲット層に購入してもらうためには、ボリューム感を出すことが必要だと担当者は考えるようになっていった。
■調理パン全体に対するニーズは?
グルメサンドの開発にあたっては、調理パン全体に対して顧客がどんなニーズを抱いているかを調査したデータも参考にした。調査によると「調理パンの種類を増やしてほしい」「具材のボリューム感がほしい」「パン生地をおいしくしてほしい」といった声が挙がった。現在、ファミマの調理パンはやや低迷している状況なので、従来の延長線上にある発想で新商品を開発しても、支持されにくいことが想定された。
では、具材のボリューム感を出すにはどうしたらいいのか? 試行錯誤を重ねる中で、同じ量の具材を使用した際、三角形のサンドイッチとU字型に包んだものでは、後者のほうが具材が立体的に見えてボリューム感が際立つことが分かった。
さらに、新開発の耳まで柔らかい専用食パンを丸ごと1枚使えば、ボリューム感が出せるだけでなく、「パンをおいしく食べたい」というニーズにも対応できそうだ。
一見すると単純なアイデアのように見える新型サンドイッチを開発した背景には、このような紆余曲折があったのだ。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1905/11/news009.html
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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