報道陣に公開されたのは、小麦を原料としたエール(ビールの一種)の風味に似たアルコール度数6%の「ビール」と、同14%の蜂蜜酒。
エルサレムのパブで会見を行ったイスラエル考古学庁(IAA)およびバルイラン大学(Bar-Ilan University)、エルサレム・ヘブライ大学(Hebrew University of Jerusalem)、テルアビブ大学(Tel Aviv University)の研究者らは成果を発表。IAAのイツハク・パズ(Yitzhak Paz)氏は、「研究者はこれまで、古代の製法を使用しても原料は現代のものを使っていた」と説明し、「古代のビールを造るのに、実際にその時代の原料を使用したのは、今回が初めてだ」と述べた。
研究チームは、イスラエル中部にあるペリシテ人の遺跡や古代エジプトと関係の深いネゲブ(Negev)砂漠の他、テルアビブ、エルサレムなど複数の発掘現場から見つかったつぼの残留物を用い、6年かけてイーストの抽出に成功。イーストのゲノムを解読し、液体培地で培養した後、ビールや蜂蜜酒の醸造に使用した。
研究に参加したエルサレム・ヘブライ大学の微生物学者、ローネン・ハザン(Ronen Hazan)氏によると、イーストの中には、ジンバブエの伝統的なビールやエチオピアの蜂蜜酒に使用されているのと類似のものもあったという。
研究では数種類のビールが造られたが、会見で試飲用に提供された「ビール」は、約3000年前のイーストを使って醸造されたものだ。IAAによると、イーストの中には約5000年前にさかのぼるものもあるという。
■将来は商品化も
今回の「ビール」造りには、現代の醸造方法が用いられた。だが、将来的には古代の製法で醸造し、商品として販売したいと研究チームは考えている。
「味は最高だった。ビールはたくさん飲んでるから、味の判断はできる」とパズ氏は胸を張る。
ハザン氏は、この研究における科学的重要性は、昔のものを復元し、イーストのような微生物を培養する方法を考察することにあるとも語った。
【翻訳編集】 AFPBB News
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190523-00000031-jij_afp-sctch
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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