(CNN) 日常生活の中で座って過ごす時間が長過ぎると、早死にするリスクが高くなるという研究結果を、米国のチームが11日に明らかにした。一度に連続して座る長さが30分間を超えた場合、リスクはさらに上昇するという。
米コロンビア大学医学部のキース・ディアス博士が率いるチームが、11日発行の米内科学会機関誌「AIM」に発表した。
チームは白人よりも黒人、とりわけ米国南部の黒人に脳卒中が多発する理由を探るため、米国立衛生研究所(NIH)の出資で実施された地域別、人種別の脳卒中研究プロジェクト「REGARDS」に着目。同プロジェクトに協力した参加者のうち、45歳以上の白人と黒人合わせて7985人の日常動作を、平均4年間にわたって追跡した。
対象者の腰に加速度センサーを装着し、座って過ごす時間の長さを計測したという。研究期間中に死亡した人の数を原因にかかわらず合計すると340人だった。
チームがデータを分析した結果、対象者全体の平均では、睡眠時間を除いた1日16時間のうち座っている時間が12.3時間、一度に座り続ける長さは11.4分だった。
従来の研究で成人は1日のうち平均9~10時間を座って過ごすとされてきたが、今回は中高年が対象だったこと、自己申告ではなくセンサーを使ったことにより、これを上回る数字が出たとみられる。
チームによれば、1日に座っている合計時間や、立ち上がらずに座り続ける時間が長くなるにつれ、年齢や性別、人種、体格指数(BMI)、運動習慣にかかわらず、死亡のリスクが高くなることが分かった。例えば1日に合計13時間以上座る人は11時間前後以下の人に比べ、死亡率が2倍に上昇していた。
また、一度に座り続ける時間が30分未満の人は、30分を超える人より死亡のリスクが55%低かった。90分以上座り続けることが多かった人の死亡率は、そうでない人の2倍近くに達していた。
両方の要因を合わせると、1日に計12.5時間以上座って過ごし、一度に30分以上座り続けていた人の死亡率が最も高かった。1日12.5時間を下回るグループでは、一度に座る長さの影響はほとんどみられなかった。
座るという行動が健康に影響を及ぼす仕組みは解明されていない。専門家の間でも、座っているうちに「インスリン感受性が低下する」「消費カロリーが低下する」など、さまざまな説がある。
それでは立ったまま作業ができる「スタンディングデスク」を使うのは有効か、という質問に対し、ディアス博士は「座った姿勢より健康的だという根拠は限られている」と述べた。
同博士は長時間座る生活が避けられない場合の最善策として、30分ごとに休憩を取って動き回ることを提案。「我々の研究は、この一点を改善するだけで死亡リスクが下がり得ることを示している」と強調した。
2017.09.12 Tue posted at 16:21 JST
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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