https://wired.jp/2018/03/11/muscle-memory/
PHOTO: DOLGACHOV/123RF
適度な負荷の筋力トレーニングのあとに時間をおくことで、筋力がさらに効果的に増強される──。
その鍵となる「マッスルメモリー」と呼ばれるメカニズムが、実際に遺伝子レヴェルで存在することが研究によって明らかになった。「運動の記憶」は、いかに筋肉の遺伝子に蓄積されていくのか。
筋肉を増やすには、適度な負荷をかけた筋力トレーニングが必要不可欠である。しかし筋トレを日課にしている人なら、そのあとの休養こそが筋肥大には欠かせない要素であることを、経験則として知っているはずだ。
このたび、オープンアクセスの電子学術誌「Scientific Reports」で発表された研究で、こうしたメカニズムが遺伝子レヴェルで存在することが確認された。
骨格筋の成長は筋肉の遺伝子によって「記憶」され、のちのトレーニングによってさらに大きく成長することを促すのだという。
■ DNAに刻印される「運動の記憶」
われわれのDNAには、環境からの刺激に対応するために特定の遺伝子を使うかどうかを判断する「エピジェネティクス」と呼ばれる仕組みがある。
遺伝子発現のスイッチは、メチル化または脱メチル化と呼ばれる化学修飾を経ることによって、DNAそのものを変化させることなく遺伝子をオンにしたりオフにしたりする。
一般的にDNAメチル化は特定の遺伝子発現をオフ(抑制)にする方向に働き、逆に脱メチル化は遺伝子発現をオンにするといわれている。
英国のキール大学、リバプール・ジョン・ムアーズ大学、ノーザンブリア大学、およびマンチェスター・メトロポリタン大学の共同研究では、
最新のゲノムワイド解析技術を用いて、筋力トレーニングが引き起こすエピジェネティックな変化について調査した。
彼らはヒトDNAにおける85万以上のCpGサイト(DNAを構成する4種の塩基のうち、シトシンの次にグアニンが現れる配列のこと)を分析し、
筋力トレーニングの前後におけるエピジェネティックな変化を比較した。
実験ではまず、筋力トレーニングをしたことのない男性被験者8人(平均年齢27.6歳)を対象に、筋肉の生検を行った。
その後、週3回7週間のレジスタンス運動(筋に負荷をかけたトレーニング)、7週間の休養、そして再び週3回7週間のレジスタンス運動を行ってもらい、
各期間の終わりに骨密度検査、大腿四頭筋の強度測定、そして遺伝子の変化を測定するための筋肉生検を実施した。
>>2以降へ続く
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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