ネット上には、ふくよかな上半身や荒れた肌などを強調した画像を使った広告が無数にある。
<これでは恋愛対象外><シミが多いと職場でバカにされた>
そんな体験談を装った話が紹介され、商品購入を促す言葉が並ぶ。ウェブサイトやユーチューブ動画を閲覧すれば自動的に表示されることが多い。
健康食品、化粧品、医薬部外品のネット広告に関し、JAROに消費者から寄せられた苦情は2020年度、計1670件に上り、18年度(計556件)の3倍になっている。「見たくない」「外見差別を助長する」という声が増えている。
「飲むだけでやせる」「シミが消える」などと誇大な宣伝文句が景品表示法に違反していたり、効能をうたって医薬品医療機器法に抵触していたりするものが多く、JAROは悪質な広告について、販売業者側に警告。削除や変更を求めているが、多すぎて対応が追いつかないという。
不適切な広告の発信元の多くは、商品の販売業者ではなく、「アフィリエイト」と呼ばれるネットビジネスをしている個人や小規模業者だとみられる。
作成した広告経由で商品が売れれば、販売業者側から実績に応じた金額を受け取れる「成果報酬型」で、副業で始める人が増加。悩みを抱える人らの目をひくために、不適切な表現が横行しやすいという。
大手IT企業は対策を迫られており、ヤフーは昨年8月、「一部の身体的特徴をコンプレックスとして表現するような広告」として具体例を挙げ、サイトへの掲載を断ると発表。
ユーチューブに表示される広告を巡っても昨年、「体毛や体形に関する卑下の広告、やめませんか」というネットの署名運動が始まり、4万人以上が賛同している。
ユーチューブを運営する米グーグルの日本法人によると、不適切な広告の削除を強化しており、昨年6月から今年10月までに計55万件に上るという。
しかし、他の多数のサイト上では、こうした広告が表示されており、完全に排除するのは難しい。
広告制作側から依頼を受け、様々なサイトに配信する「ポップイン」(東京)は今年5月、コンプレックスをあおる広告の取り扱いの停止を宣言したが、売り上げが減少した。
ネット広告の問題に詳しい染谷隆明弁護士の話「劣等感を刺激する広告は関心を集めやすく、利益につながるだけに業界全体で完全にやめるという動きが広がりにくい。社会で厳しい目を向ける必要がある」
読売新聞2021/12/02 16:41
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211202-OYT1T50128/
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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