この問題は長年くり返し報道され、議論されてきたにもかかわらず、その傾向は一向に変わることなく、2016年度には1962年度の約半分、約54キロにまで減少している。なぜ、食事に不可欠なはずのコメの消費量は、減り続けているのだろうか。
1人分を調理するのは面倒くさい
その原因としては、「食生活の多様化によって主食の選択肢が増え、相対的にコメの割合が減った」「女性の社会進出が進み、外食・中食に頼る傾向が強くなった」などの見解が代表的だ。もちろん、この2つの要因は、大きな関係があるだろう。
しかし、食卓の現場はもう少し事情が複雑である。
飲食関係の企業に勤める31歳の後藤真美さん(仮名)は、1人暮らしの女性だ。「最近は炊いて冷凍しておき、食べることもあるけれど、基本的にコメはあまり食べない。年に2回ぐらいしか炊かないときもあった」と話す。
夜は情報収集を兼ね、友人たちと外食をする。昼は弁当を作って持っていくか、外で買ってきて職場で食べる。朝も、コーヒーとクロワッサン程度の簡単なもので済ませる。よく作るのはパスタ。2007年から1年間、イタリアに留学していたこともあり「パスタは簡単なので、ついそれでやっちゃう」。
今、多数派の世帯は、後藤さんのような1人暮らしや、2人暮らしである。少人数世帯の人にとって、コメを炊くのは効率が悪いことかもしれない。最近は味の良さを売りにする炊飯器が数多く出ているが、1合未満の1人分のコメを炊ける商品はあまり見当たらない。
また、コメのご飯をつくる調理は、時間を要する。通常のコメは、洗って吸水させるまでで30分~1時間、炊いて蒸らすのに40分~1時間程度。最大で2時間かかる。無洗米を吸水させないで使う、圧力鍋などを使うなど工夫すれば時間短縮が可能だが、それでも30分~1時間はかかる。
時短料理がもてはやされ、10~30分で食事の支度をする人が少なくない時代に、コメの調理時間の長さと少量調理の難しさは、大きなネックになっているのではないか。その点、パスタやうどんなどの麺類は1~2人分だけ用意することがたやすく、手早く調理できる。パスタソースに肉や野菜を入れる、うどんの具材として肉や野菜を入れるといった工夫をすれば、1品で食事が整う。パンなら主食を調理する必要すらない。
メインディッシュだけで食事を済ませる人もいる。事務職の31歳会社員、1人暮らしのきだなつみさんは料理好き。残業して帰宅が20時、21時になるときでも作って食べる。「コンビニで買ってきたときもあるけれど、1人で食べるのが虚しくなって」作るようになった。料理はあまり得意ではなかったが、レシピ本の料理を丸々1冊分作るなどしてレパートリーを増やし、最近はさまざまな料理に挑戦している。
以下ソース
https://toyokeizai.net/articles/-/218173
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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