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腸内フローラの測定などが可能な「ハイスペックトイレ」の開発を目指す大阪大産業科学研究所の山崎聖司助教=大阪府茨木市
トイレで排便するだけで健康状態がチェックでき、食生活の改善などの提案をしてもらえる-。
そんな「夢のトイレ」の開発に向けた研究が、大阪大学などで始まった。「ハイスペックトイレ」と呼ばれるもので、便が溶け出した使用後のトイレ内の“たまり水”を測定し、腸の健康状態をチェックする。このうち一部技術について、2021年度までの完成を目指す。
将来的には、測定結果から医師が食生活の改善やサプリメント摂取を提案することを目標にしている。「毎日のトイレから健康管理が始まる時代に」。研究に携わる大阪大産業科学研究所の山崎聖司助教(薬科学)は未来を描く。
「値」を次々キャッチ
山崎助教によると、汚れに強く、繰り返し使用できる特殊なセンサーを便器内に設置する。センサーには電極があり、電流の流れやすさなどの状況から、たまり水に含まれる成分を測定するという仕組みだ。
例えば、排便後たまり水の性質を示すpH(ペーハー)値がアルカリ性に大きく偏ると、何らかの病気の疑いが強くなるといい、高機能センサーでキャッチする。
このほか、肉類を食べた際に値が上昇するとされ、においの原因物質でもある「インドール」、大腸がん患者は数値が健康な人の2倍になるとの論文がある、同じくにおいの原因物質「スカトール」についても、センサーが検出。
脂肪の取り込みとの関連があるとされる「短鎖脂肪酸」についても同様につかむことを目指す。
たまり水から得られたこれらの情報から健康状態を判定し、ディスプレーで結果を知らせることをイメージしているという。開発には、阪大産業科学研究所のほか、東北大も加わる。
簡単に「腸内フローラ」を把握
山崎助教は、健康に深い関わりのある「腸内細菌叢(そう)」(腸内フローラ)にも着目する。
腸内フローラは、叢(くさむら)のように腸内で形成する細菌の集合体のことを指す。腸内環境には善玉菌や悪玉菌などのバランスや多様性が重要とされるが、これらが崩れると、健康だけでなく、肥満やアレルギーなどの免疫疾患、鬱病にもつながるリスクがあるとされる。
ただ、現状では、腸内フローラを計るためには自ら検便し、調査機関に送らなければならないといった手間がかかる。
「(技術が確立できれば)トイレで簡単に腸内フローラの状況を把握でき、人間の暮らしも劇的に変わるようになる」。山崎助教は訴える。
一方で課題もある。固くなったり下痢気味になるなど、便の状態は日によって異なる。そこから効果的に便の成分を検出しようとすると、便をかき混ぜる機械を設ける必要などもあり、
山崎助教は「見た目が不快なものになる可能性に加え、技術的なハードルも上がるためさらなる検討が必要だ」と漏らす。
真のねらいは「医療費削減」
ただ、ハイスペックトイレは、便成分の検出にとどまらず、さまざまな機能の追加を目指している。
便座に備え付けられたセンサーでは、体重や体脂肪、体温などを測定。「体重計に毎日乗るのは長続きしないかもしれないが、トイレならば使わない人はいない」(山崎助教)とのねらいもあり、便の状況の変化ともに、毎日の体重などの記録を、コンピューターに学習させる。
「肉中心の食生活を変えた方がいい」
「サプリを服用し、腸内フローラの環境を改善した方がいい」
「いますぐ病院に行った方がいい」
ハイスペックトイレから得られたデータを基に、ディスプレーから医師がアドバイスを示す。これが、山崎助教らの研究グループが目指す最終的な姿だ。
(以下省略)
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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